企業インタビュー
DQS Japan 企業インタビュー|審査認証サービス提供を通じてお客様の価値をさらに高め、成長に貢献する第三者認証機関
世界約60カ国、80の拠点を構えるDQSグループの一員として、審査認証を担うDQS Japan(ドイツ品質システム認証株式会社)。
専門性と顧客志向を両立した質の高い審査がお客様から評価され、設立以来着実に売上を伸ばしてきました。これまでは製造業のお客様をメインに事業を展開してきましたが、さらなる成長を求めてグローバルでは一定のポジションを確立しながら日本で未開拓となっている車載情報セキュリティやサステナビリティ分野への展開も進めています。
今回は代表取締役 山中氏と審査事業部長 宮寺氏に、DQS Japanの強みや働く環境、求める人材等についてお伺いしました。
DQS Japanのビジョンとミッションを教えてください。
山中氏:当社のビジョンは、全てのお客様から信頼され、選ばれるビジネスパートナーであり続けることです。
私たちはお客様に高品質な審査認証サービスを提供し、社員一人ひとりが誇りを持って働ける企業でありたいと考えています。また、社会的責任を果たし、持続可能な成長を追求することも、私たちの重要な使命です。
ミッションは、マネジメントシステムの審査を通じて、お客様の成長に貢献し、より良い経営をサポートすることです。お客様の視点に立って実効性のあるフィードバックを提供し、信頼できるパートナーシップを築くことを目指しています。
当社のメインのお客様である製造業は、製品を通して直接的な社会貢献ができる業界です。お客様がより良い製品を作って社会に貢献していけるように、我々は質の高い審査サービスの提供を通じたお客様の経営向上を第一に考えています。
平準化された審査サービスを提供するために、人材の育成に注力
ビジョンとミッションを実現するために、どのような取り組みを行っていますか?
山中氏:質の高い審査サービスを提供するために、私たちは業界に精通した優れた審査員を確保し、その育成にも力を入れています。
審査サービスを提供する上で、例えば、「昨年の審査員Aさんは良かったが、今年のBさんはあまり良くなかった」というようにサービスの質にばらつきがあってはいけません。高品質の平準化されたサービスを提供する必要があります。
我々はコンサルではないため、お客様に対してアドバイスはできません。ですから、例えば、「どのような品質管理をされているのですか?」というように、上手に質問を投げかけることで、お客様に気づきを与えられるように努めています。社員一人ひとりが常にスキルを磨き続けていますし、全ての審査員が同じレベルで質疑を行えるように、会社としても専門性を高めるための研修やサポート体制を整えています。
また、朝礼では実際にあったお客様からのご指摘や、適切な対応について情報を共有しています。さらに、朝礼後には内容を書き起こして、関係者全員に共有しています。
日々起こる事例を連日のように共有することで反復練習もできますし、その成果を実務に活かすことで全体のレベルも高まり、平準化されたサービスの提供を実現できます。新入社員がうまく伝えられなかった点については、ベテラン社員が指導、サポートする体制も整えています。
さらに、年に3回、2〜3日かけて審査員連絡会を開催しています。審査員連絡会では審査員の研修や、過去の事例を基にした審査レベルの共有、規格の解釈が更新された場合にはその情報共有等も行っています。
他社にはないプロジェクト体制と審査アプローチ
DQS Japanの他社にはない特徴や強みを教えてください。
山中氏:DQS Japanの最大の特徴は、専門性と顧客志向を両立した審査アプローチにあります。
業界経験豊富な審査員が揃っており、単なるチェックリストに基づく審査ではなく、お客様にとって確実に役立つフィードバックを提供しています。また、DQSグループのグローバルネットワークを活用し、世界中のベストプラクティスを取り入れながら、地域に密着したサービスを提供できる点も強みです。
例えば、台湾ではサステナビリティが重要視されているように、各国の強みと連携を深め、どうすればより良いサービスを提供できるか、効率的に審査を行えるのかといったことを議論しながら進めています。これにより、グローバルな視点とローカルなニーズの両方に対応できる柔軟性が当社の特徴です。
世界中のベストプラクティスを取り入れながらも、日本独自の文化が求められる場面では、日本国内での対応が必要になると思います。
その中で、日本法人としての強みはどこにあるとお考えですか?
山中氏:日系企業に求められるのは、高品質のサービスです。
当社は、その期待に応えるため、きめ細かく真摯に対応しています。審査員が適切な審査を行い、その過程で生じる疑問や不満に対しては、上長が丁寧に説明を行い、不安を解消する体制を整えています。この「お客様に寄り添う姿勢」が、日系企業との信頼関係を築く上での強みとなっています。
さらに、当社は車載業界や製造業界において、高いシェアを誇っています。これは、長年にわたる業界の理解と、専門知識を持つ審査員の質の高さに支えられた結果です。また、日本市場のニーズに合わせた柔軟な対応をすることで、お客様の期待を超える価値を提供できる点が当社の強みです。
今後、力を入れていこうと考えている分野はありますか?
山中氏:会社設立から15年間、車載や産業向けをメインに、医療分野にも少しずつ展開を進めてきました。今後は、急成長が期待される情報セキュリティ系、グローバル市場で既に拡大しているサステナビリティ関連(ESGなど)の領域を強化していこうと考えています。
他の企業と比較して、どのような点で優位性をお持ちですか?
山中氏:当社はある程度特定の領域に特化して事業を展開しているからこそ、平準化されたサービス提供ができています。他社では担当者によってサービスにばらつきが出ることがあると聞いておりますが、当社では一貫して高品質なサービスを提供できるように、審査員の育成に力を入れています。一つひとつの商品に対して、きめ細かく審査員を育成できており、単なるコンプライアンスチェックにとどまらず、業界特有の課題やリスクに深く踏み込んだ審査を行えています。
また、one windowも当社の強みです。
例えば、他社ではお客様が10拠点、20拠点と複数の拠点を持っている場合、それぞれの拠点に審査員が行って審査を行っています。一方、当社ではプロジェクトマネージャーを設け、全体を一人がコーディネートしています。ですから、全拠点のお客様の声を聞き、同質のサービスを提供できるように人材を揃えて、お客様に合った審査員を配置することができます。ここはお客様からも非常に高く評価いただいている点です。
宮寺氏:同じプロジェクトマネージャーが継続してお客様を担当するため、お客様も「何かあればこの人に言えばいい」という安心感があるようです。
山中氏:プロジェクトマネージャーや審査員の仕事ぶりを評価し、お客様に当社を紹介いただけることも多いんです。こうした信頼の積み重ねにより、紹介を通じて新たなお客様を得ることも多く、売上の成長にも繋がっています。
チームワークを重視し、互いに助け合いながら業務に励んでいる
DQS Japanの働く環境について教えてください。
山中氏:当社では、社員一人ひとりが専門性を高め、共に成長していける環境を大切にしています。お客様と直に向き合う審査活動を通じて、多様な経験と学びの機会を提供し、常にプロフェッショナルとしての成長を支援しています。また、社員同士が協力し合いながらお客様の成功に貢献することを目指しており、チームワークは非常に良いと思います。
審査は、審査員一人で行えるものではありません。訪問するお客様の調整を行うプロジェクトマネージャーや円滑に審査ができるようにスケジュールを組む推進部など、多くの人の協力があって審査業務は成り立っています。相手がいるから仕事ができる、お互いに助け合う風土が根付いています。誰かが病気や怪我で急に審査を交代する必要がある場合も、「自分も困っている時に助けてもらったので」と、みなさん快く引き受けてくれます。
宮寺氏:助け合いの精神も持っていますし、「審査しないと会社が回らない」と強い責任感を持っている社員が多いように感じます。
会社の社風や社員同士のコミュニケーションについてはいかがですか?
山中氏:DQS Japanの社風は、オープンでコミュニケーションを重視する組織文化を基盤としています。社員は意見交換を活発に行い、互いにサポートし合いながら、チームワークを大切にする風土が根付いています。
徒弟制のような風潮も残っていますが、人それぞれ相性があります。ですから、会社として特定の先輩に相談するように強制することはなく、各自が信頼できる相手を自由に選んで相談できるようにしています。
宮寺氏:先輩社員には、後輩から質問があればきちんと教えて、育成してほしいと伝えています。後輩に質問されることは信頼されている証でもあり、先輩社員も喜んで指導にあたってくれています。
山中氏:また、DQS Japanでは「誠実さ」と「品質」を重視する文化が根付いており、社員同士がお互いの専門性を尊重し合いながら、話し合いを通じて共に成長を目指しています。また、「聴く」姿勢も重視しており、各自が意見を積極的に出し合い、お客様にとって最良の審査サービスを提供できるように努めています。
専門性と情熱を持ち、自己成長を追求できる意欲ある人材を求めている
DQS Japanでは、どのような人材を求めていますか?
山中氏:当社が求めるのは、専門性と情熱を持ち、自己成長を追求する人材です。
お客様の多様なニーズに柔軟に対応でき、変化を前向きに捉えてチャレンジできる方を歓迎します。常に新しい知識やスキルを身につけようとする意欲がある方が理想です。
規格やルールは日々変わっており、審査員になった後も勉強は欠かせません。また、ルールを正確に理解するのはもちろんのこと、コミュニケーション能力も必要です。どれだけ知識が豊富でも、お客様に分かりやすく、納得してもらえる形で伝えられなければ意味がありません。
お客様には初めて審査を受ける方から何十年も審査を受け続けている方までさまざまな方がいらっしゃり、求めるものもそれぞれ異なります。ですから、相手の話にしっかりと耳を傾け、お客様のレベルに合わせて伝えるコミュニケーション能力が、審査員には求められます。
チームワークを大切にしながら、個々の強みを発揮して成果を出せる方をお待ちしています。
新たな市場を開拓し、さらなる成長を
DQS Japanの今後の展望や目標について教えてください。
山中氏:当社は今後、さらなる成長を目指し、新たな市場の開拓とお客様ニーズに応じた新サービスの提供に取り組んでいきます。
過去15年間は同じ規格の審査サービスを提供し、ありがたいことに紹介が紹介を生み、少しずつ販売が増えて事業も安定しています。今後は、さらなる成長を目指して方針を転換し、商品とサービスを増やしてビジネスを拡大していこうと考えています。
当社のコア事業である「IATF16949」は、日本市場においても高い評価をいただいております、新たな成長機会は、次世代の製品やサービスにあります。新しい商品には2つの定義があります。
一つは、例えばAIなど、DQSグループとして展開していない領域です。もう一つは、DQSグループとしては展開しているものの、日本ではまだ展開していない領域です。
例えば、車載情報セキュリティやサステナビリティはグローバルでは一定のポジションを確立していますが、まだ日本では十分に浸透していないです。こうした日本にない商品を集中的にスタートしていくことで、日本市場での事業分野を拡大していきたいと考えております。
そのためには、審査員の増員も必要です。
審査員や社員の専門性をさらに強化し、より質の高いサービスを提供するために、投資は惜しまず行っていこうと考えています。高品質な審査認証サービスを通じてお客様の価値をさらに高め、お客様と共に持続的な成長を実現し、信頼されるビジネスパートナーとしての役割を果たしていくことを目指しています。
会社概要
- 会社名
- ドイツ品質システム認証株式会社(DQS Japan Inc.)
- 会社概要
- 【第三者認証機関】
ドイツ品質システム認証株式会社は、ドイツを拠点とし世界 60 か国に展開する審査認証のリーディングカンパニーです。日本や世界各国の企業に対し、マネジメントシステムの審査認証 ~ISO9001/IATF16949/ISO27001/ISO13485/ISO14001/PMDAct(薬機法)/MDR(欧州医療機器規則)、MDSAP などの認証、TISAX ~、加えて、研修サービスを提供しています。
景況の影響を受けにくい業態であり、外資日本法人にはめずらしく、日本の経営やサービスに関して、日本法人が大きな裁量権・決定権を有しているのが同社の特長です。 分社前から引き継いだ多くの大手顧客を有しますので、落ち着いて長くお勤め頂ける環境です。 - 会社設立日
- 2008年
- 資本金
- 2000万
- 代表者名
- 代表取締役 山中 健行
- 所在地
- 東京都港区西新橋2-9-1 PMO西新橋7階
- 従業員数
- 66 名(2024 年 9 月時点:正社員 43・派遣 1・外注審査員 22)
企業新着求人(最新5件まで表示)
-
求人番号:142473
【自動車認証トップシェア 第三者認証機関】
【第三者認証機関】IATF16949審査員候補
- 業種
- 自動車メーカー・インポーター 、自動車部品メーカー 、自動車販売会社 、自動車 その他 、家電・通信 、電子部品 、機械・メカトロ 、半導体メーカー 、半導体製造装置メーカー、電気・電子・半導体・機械 その他、メーカー(その他)
- 職種
- 品質管理・品質保証、サービスエンジニア・サポートエンジニア
- 年収
- 400万円~900万円
- 勤務地
- 東京都
海外展開あり
転勤なし
土日祝休み
リモートワーク可
- 仕事内容:
- ISO9001審査員・主任審査員の資格を順に取得し顧客企業(製造業)で審査を行います。そして入社後約2年を目安にIATF16949審査員の資格を取得し、日本の自動車産業の代表的企業をはじめとする顧客企業の品質マネジメント審査業務を行います。
(入社からIATF審査員になるまでの資格取得の流れ)
1.社内教育(座学、オブザーバーとして実際の審査の現場出張)を経て、入社後6カ月(最短4カ月)以内で審査員資格を取得
2.審査員として審査の実務を行いながら、入社後1年(最短9カ月)以内に主任審査員資格(ISO9001)を取得
3.審査の実務を行いながら、入社後2年を目安にIATF16949審査員の資格を取得
<QAマネージャーからのメッセージ>
審査員の仕事は、規格に対して適合しているのか適合していないのかを判断し、適合していなければ不適合を発行することです。
ISO17021により審査員がお客様(受審企業様)にコンサルティングをすることが禁じられています。
次のご意向がある方を歓迎いたします。
-「ご経験を活かしたうえで、規格に対する適合性の判断をすることで、お客様に貢献したいという方」(控えめでも芯のある方)
-「ご自身の経験・実績だけに執着せず、企業の数だけ運営方法はある事を想像できる方」(想像力の高い方)
-「審査を通して多くの企業のシステム運営を学びたい方」(向学心のある方)
-「人の話をよく聴き、内容をまとめて、丁寧に説明できる方」(お客様に対するマナーを心得ている方)
これまでの経験、入社後のトレーニングと審査員としての経験は貴方の財産になる事と存じます。
「審査員の仕事」に従事したい方、ご応募をお待ちしております。
-
求人番号:142475
【自動車認証トップシェア 第三者認証機関】
ISO9001/14001/45001/27001/TISAX/ESG等 審査員候補
- 業種
- 自動車メーカー・インポーター 、自動車部品メーカー 、自動車 その他 、家電・通信 、電子部品 、機械・メカトロ 、半導体メーカー 、半導体製造装置メーカー、電気・電子・半導体・機械 その他、メーカー(その他)、ケミカル
- 職種
- 品質管理・品質保証、技術系(電気・電子・半導体・機械・自動車)スペシャリスト その他
- 年収
- 400万円~900万円
- 勤務地
- 東京都
海外展開あり
転勤なし
土日祝休み
リモートワーク可
- 仕事内容:
- 入社後にISO9001、ISO14001、ISO45001、ISO27001、TISAX、ESGなどのサステナビリティの中のいくつか(複数)の審査員及び主任審査員資格を取得後、審査業務全般を行う。
【入社から審査員になるまでの資格取得の流れ】
社内教育(座学、オブザーバーとして実際の審査の現場出張)を経て、入社後6カ月(最短4カ月)以内でISO9001の審査員資格を取得いただきます。
その後、審査員として審査の実務を行いながら、入社後1年以内に主任審査員資格を取得を目指していただきます。
審査員資格取得後には、他規格の資格取得(外部講習費は会社負担)を目指していただきます。
【募集背景】
・売上増による増員
・口コミ、お客様からのご紹介、大手企業様からの引合いでお客様が増えています。
【魅力】
・審査員は60歳を超えても審査のお仕事をすることができるキャリアが長い職種です。外注審査員の最年長は81歳です。
・組織のマネジメントシステムを審査する事で、システム構築&運営に対する自らの知識が増えます。
・普段直接お目にかかることができないような一部上場企業の社長に審査員としてインタビューを行います。
・教育システムがあり、審査未経験の方でも数ヶ月で審査員になることが可能です。その後、主任審査員資格の取得、併せて複数規格の資格取得、継続的なブラッシュアップ教育を行います。