企業インタビュー

【前編】PwCコンサルティング合同会社 企業インタビュー|PwCグローバルネットワークに在籍する多様なプロフェッショナルとコラボレーションすることで、クライアントの幅広い課題に対して解決策を提供し続けるPwCコンサルティングのオペレーションズ部門

PwCグローバルネットワークにおいて、戦略の策定から実行まで総合的なコンサルティングサービスを提供、グローバルに広がるPwCのネットワークと連携しながら、クライアントが直面する複雑で困難な経営課題の解決に取り組み、国内はもとよりグローバル市場での競争力強化を支援しているPwCコンサルティング合同会社(以下、「PwCコンサルティング」)。

 

今回は、新卒で入社した野村総合研究所コンサルティング事業本部にてビジネスコンサルタントキャリアを持つ弊社代表取締役社長の大原が、PwCコンサルティングにおいてオペレーションズ部門をリードする田中大海パートナーにお話しを伺いました。

 

田中氏と弊社大原は大学・研究室の同期であり、大学卒業以来、プライベートにおいても親交があるため、田中氏個人の人となりも含めてPwCコンサルティング全体・オペレーションズ部門の価値・魅力についてお聞きしました。

 

前編となる今回は、転職を考えたきっかけ、PwCコンサルティングの魅力、オペレーションズ部門が扱うテーマについて触れています。

 

後編はこちら

PwCコンサルティング合同会社 オペレーションズ部門 田中 大海氏

 

プロフィール
大手家電メーカーにて購買・生産・SCM関連業務、情報システム部門を経験後、M&Aアドバイザリーファーム、コンサルティングファームなどを経て現職。戦略策定から改革の実行、定着とさらなる後続活動へのつなぎまでを守備範囲とする。

 

主に製造業における多数のプロジェクトマネジメントやコンサルティング営業、組織やソリューションの立ち上げを経験。書籍・雑誌などに多数寄稿している。業務・システム、経営と現場のバランスや整合を意図したコンサルティングを得意とする。

 

PwCコンサルティングではオペレーションズ部門のリードを担当している。

転職を考えたきっかけ

大原:
田中さんが前職のコンサルティングファームからPwCコンサルティングにパートナーとして転職した理由・きっかけを教えていただけますでしょうか。

 

田中氏:過去のキャリアにおいて、後のPwCコンサルティングに繋がる1社となるベリングポイントで働いていたこともあり、PwCコンサルティングへの入社は正確に言えば出戻りとなります。ただ、あらためて入社する前は、大手コンサルティングファームにおいて働く気持ちは全くなく、どちらかと言えば独立方向で考えていました。

 

前職の10年弱在籍していたコンサルティングファームでは 、個人の看板を強くすることに全力を尽くし、コンサルタントとして大きく成長・飛躍することができました。

 

その結果、様々なクライアントの皆様からの信頼度が高くなり、依頼いただけるテーマの幅も狭義のサプライチェーンテーマのみでなく、広義のサプライチェーン、具体的には会計・戦略、国内外等も含んだ内容となり、相当広がりました。

 

それ自体は自分が目指す姿ではあったものの、全社リソースの制約もあり、例えばグローバルのサプライチェーンに関する知見、クライアントが課題感を感じている広義のサプライチェーンにおけるテーマに十分に対応できる体制を構築するのが難しいこともありました。

 

そのような状況下において、完全に独立するもしくは、大手コンサルティングファームの様々なリソースをフル活用して、より広く深い課題解決をグローバル規模で実施するか、を迷っていたときにPwCコンサルティングとのご縁があり、入社することを決断しました。

様々な部門とコラボレーションできることが魅力

大原:
前職においてコンサルタントとしての実力が上がり、仕事の幅が大きく広がっていく中でPwCコンサルティングに入社したという経緯において、田中さんが一番魅力に感じたPwCコンサルティングの特徴はグローバルネットワークでしょうか。

 

田中氏:
グローバルネットワークは当然魅力を感じました。
PwCコンサルティングはグローバルネットワークを持ち、様々なグローバルプラクティスに簡易にアクセスできるため、グローバルにビジネスを展開しているクライアントの課題に対応することが出来ます。

 

ただ、突き詰めるとグローバルネットワークは単なる場所の論点であり、他コンサルティングファームにおいてもカバーすることは可能です。

 

個人のみならず会社全体で当社の一番の魅力と考えているのは『コラボレーション』の容易さです。
転職する前から話としては聞いており、入社後改めて実感していますが、PwCは組織の垣根が低く、隣の部門と本格的なコラボレーションを継続することが容易です。

 

例えば、一見、サプライチェーンと税務はコンサルティングサービスという面では距離がありそうに感じますが、クライアントの実務においては、例えば本社から海外法人への移転価格の問題、海外法人における税制・関税の問題等、サプライチェーンと税務が複雑に絡んできます。

 

そこで、PwC税理士法人と「サプライチェーン×税務」の話をすることもあります。つい最近もオール・パートナー・ミーティングを実施しました。
税務は専門性が非常に高く、複雑であるため、通常のコンサルティングファームにおいてはサプライチェーンのコンサルティング範囲に含んでいませんが、PwCコンサルティングはこのような複雑なテーマこそコンサルティング範囲に積極的に含もうというスタンスです。

 

他のコラボレーションの取り組みとして、M&Aや規制・不正対応も入ってきます。「サプライチェーン×M&A」の観点で以前大きな論点となったのは、24年問題がある中、各クライアントの物流子会社の株式保有を継続するのか売却するのか、売却することによるサプライチェーンへの影響・課題・対応策でした。

 

「サプライチェーン×法規制」の観点では、「意図しない不正」つまり法規制に対する十分な認識がないまま法に抵触する出荷をした、含んではいけない成分を含んだ製品を出荷した等でした。このように一見サプライチェーン実務と関係なさそうなテーマであっても実際は深く関係するテーマが様々あります。当社では、これら論点を他部署がやるものとしてサプライチェーンコンサルティングと切り離すことなく、コラボレーションしながら解決していきます。

 

サプライチェーンは企業運営において重要な様々な論点と密接に絡み合うコンサルティングテーマであるため、当社に在籍する多様なプロフェッショナルとの領域を超えた議論を通じて取り扱うことができるテーマの幅が大幅に広がるのが一番の魅力と感じています。
このインタビューの直前もインド国籍の方とミーティングしていましたが、急に相手から「コラボポイントを考えよう!」のようなカジュアルな誘いがあったことがきっかけとなっていて、このような事象は当たり前のように起きています。

 

大原:
御社が自社の特徴的なカルチャーであると様々な場面で説明している xLoS(Cross Line of Services:部門や組織の壁を越えて協働する)は本当にカルチャーとして深く根付いている、ということですね。

 

田中氏:
先ほどお話ししたPwC税理士法人とのサプライチェーンに関するミーティング時は、PwC JapanグループのCEOやPwCコンサルティングの役員が参加していました。このような、xLoS 活動にリーダー陣が参加することこそがPwC Japanグループ全体がこのような活動を重要視している証左と感じています。

オペレーションの定義を明確にすることでテーマの幅が広がった

大原:
田中さんの管掌はオペレーションズ部門であるため、広義に捉えれば全社に関与するテーマではありますが、本当に全社の様々なテーマに関して取り扱おうとしていると感じました。

 

 

田中氏:
PwCコンサルティングへの転職直後に自身が強く感じた問題意識は「PwCコンサルティングにおけるオペレーションの定義が非常に曖昧であること」でした。

 

当然個々のコンサルタントは購買の専門家、生産の専門家という形で多少専門性はありますが、チームとしてはオペレーション全体を対象範囲としています。そこで、オペレーションはサプライチェーン全体に関わる各業務(購買・生産・物流・販売等複数の機能)と定義付け、「s」をつけて「Operations(オペレーションズ)」と呼んでいます。

 

また、自分自身が新卒で電機メーカーに入社し、クライアントとしてコンサルタントと接した経験があるため、コンサルタント自身が自らを定義する「あるテーマの専門家」は価値があると感じる一方、クライアント目線で見た場合はクライアントの課題の広さに対してコンサルタントの専門性の幅が狭いとみられる課題を感じていました。

 

個々のコンサルタントの取り合うことが出来るテーマの幅を広げ、結果的にはチームとして幅を広げることを目的に、オペレーションの定義を明確にした後は、あのテーマを足そう・このテーマも足そう、と適宜調整を進めており、実際にチームが取り扱うことができるテーマも大幅に広がっています。

 

また、このような活動は上位層のみの仕事ではなく、アソシエイト・シニアアソシエイトクラスにおいてもやりたいことに対して自由に動くことは可能です。

 

仕事に対するモチベーションが高く、行動力がある若手に対しては、PwCコンサルティングの広大なフィールドを活用して、幅を広げ、コンサルタントとして飛躍的に成長できるよう様々な機会を提供していますし、実際に驚くほど幅を広げてコンサルタントとして大きく成長している若手が多数います。新しいことをやってみたい、柔軟に色々なことにチャレンジしたい方にとっては当社の環境はマッチしますが、決まったことをやり続けたい方には向かないと感じています。

 

例えば、当社にはアソシエイト限定のIAN(International Associate Network)というグローバルネットワークがあり、IANにおいて若手同士が議論して決まることも多々あります。外から見ている方からの意見として、当社は従業員数 が多く、やれることの幅が狭いのではと耳にしたことがありますが、実態は全く逆であり、自ら行動を起こしチャレンジをしたい方には広大な活躍の場があります。

 

外からPwCコンサルティングを見た場合、グローバルネットワークやグローバルにおける仕事の機会が魅力に見え、グローバルに拠点が存在する競合コンサルティングファームと差がないように感じる方が多いですが、このような社内の文化や取り組みは当社の大きな特長だと感じています。

 

また、PwCコンサルティング自体の構えの広さ・深さから、結果的にクライアントに提供するサービスの質が高い、と考えています。

 

例えば、グローバル案件に関する豊富な知見、中国・米国間のような各国の最新の規制・関税状況等、変化が激しいテーマに関して常にアップデートしながら議論できる環境はサプライチェーンをコンサルティングテーマとして扱う点において圧倒的に優位性が高いと考えています。

 

大原:
コンサルタントの成長にとって重要なことをどうお考えでしょうか 。

 

田中氏:
当然同じテーマをやり続けることで、そのテーマに関する深さを得ることはできますが、幅は広がりにくく、更に同僚からもそのテーマの専門家と固定された認識となるため、ますます取り扱うテーマが広がらない状況となり、コンサルタントとして成長しないと強く感じた経験があります。

 

そのため、自分自身が取り扱うことが出来るテーマの幅を広げることはコンサルタントの成長にとって本当に重要なことだと個人的にも考えています。

変化するテーマに柔軟に対応

大原:
当然サプライチェーン自体の専門家ではないので詳細は理解していませんが、自身が前職・前々職で製造業における役員を務めていた感覚からすると、サプライチェーン業界は変化が速く・激しいと感じています。

 

10年前と今では比較しようがないレベルで変化しており、直近数年でも新しいテーマが次々に発生しているように感じますが、どのような認識でしょうか。

 

田中氏:
おっしゃる通り、非常に変化が速く・激しいテーマと感じています。

 

ただ、大きく変わるテーマがある一方、サプライチェーンは製品があること自体は変わらないため、発注・受注のようにベースとなる機能もあります。ベース部分は常にしっかりと取り組みながら、変化の激しいテーマ・新しいテーマ、例えば直近で不正に関するテーマが増えていますし、米国大統領選が迫ってくると地政学、この数年で一気に企業経営における主要テーマとなったサステナビリティ・SDGs等、についてはクライアントの課題解決に向けて常に最新の状況をキャッチアップしています。

 

大原:
御社のように、同じテーマのみを継続せず取り扱うテーマの幅を常に広げようとしている、常に変化や新しいテーマをキャッチアップしようとしているアクションを重ねていると、クライアントらの期待も高くなり、現段階では一般的ではない先を見越した先進的テーマに対して相談される状況になるのでしょうか。

 

田中氏:おっしゃるような先進的テーマに関して相談されるケースはかなり多く、加えて非常に曖昧な状態で相談いただきます。当然私たちにとっても初めてのテーマとなるため、様々なリサーチや社内議論を重ねた上で自社の考えをまとめ・提案させていただいており、このような先進的テーマに対する活動の積み重ねも当社の強みになっています。

 

▶後編を読む

 

※法人名、組織名、役職、インタビューの内容等は取材当時のものです。

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