転職ノウハウ

事業会社とは|コンサルとの違いやコンサルから転職するメリット・デメリット

目次

この記事では、事業会社とコンサルの違いや、コンサルから事業会社に転職するメリット・デメリットを解説します。

 

併せて、コンサルから事業会社へ転職するポイントについても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

事業会社とは

事業会社とは、営利を目的として経済活動をする会社です。

 

消費者や他の企業に対し、サービスを提供して利益を得ています。自社で製品を開発・生産・販売するメーカーや、飲食店・ホテル・IT企業など様々な業種が含まれます。

 

事業会社では、顧客のニーズに応じた商品開発・マーケティング・販売戦略の立案や実行が主な業務です。分析力や問題解決力など、コンサル業界で培ったスキルが役立つ場面は多くあるため、コンサルから事業会社への転職は王道のキャリアパスとして知られています。

コンサルとは

コンサルとは、クライアントである企業の経営課題を明らかにし、解決のための戦略を立案・提言する専門家です。

 

主な業務は企業の成長や業務改善に向けての支援であり、内容は多岐にわたります。

 

例えば、マーケティング戦略の見直しやコスト削減の提案、新規事業の展開立案などを担います。コンサルは根拠に基づいた具体的な提言を求められるため、高度な分析力や問題解決能力が必要です。

 

コンサルから事業会社への転職を検討する際は、両者の役割や業務内容の違いを理解することが重要です。

事業会社とコンサルの違い

事業会社とコンサルはそれぞれ役割や目的が異なり、求められるスキルや働き方も異なります。

 

事業会社は、自社の商品やサービスを提供して利益を追求し、特定の業種に関連した専門知識とチームワークが重視される傾向です。商品開発や販売戦略の実行を通じて、中長期的な成長を目指す会社全般が事業会社と言えます。

 

一方、コンサルは他企業に専門的なアドバイスや支援を行うことが主な業務です。クライアントとなる企業によって異なるニーズへの、柔軟な対応が求められます。

 

また、契約期間内に成果をあげられるよう、分析力・問題解決力・コミュニケーション能力が必要です。

コンサルから事業会社に転職するメリット

コンサルから事業会社への転職には多くのメリットがあることから、転職する傾向は多くなっています。

 

ここでは、コンサルから事業会社に転職するメリットを紹介します。

中期的にプロジェクトへ携われる

事業会社に転職すると、プロジェクトに関与できる期間が変わります。

 

コンサルは企業との契約期間内での業務が中心であるため、関与できる期間に限りがあり、企業の成長を長期的に見守る機会はほとんどありません。

 

一方で事業会社は、自社の成長を目指して数ヶ月から数年にわたってじっくりと取り組める機会が豊富です。中長期的な視点で計画を立てて実行することで、より深い専門知識や経験を身につけられ、自己成長に繋がります。

 

商品開発やマーケティング戦略においては、初期段階からプロジェクトに参加し、フィードバックを受けながら進められます。成果を実感しやすく、プロジェクトの成功に直接貢献できる充実感を得られることも事業会社で働く醍醐味です。

考えた施策の実行まで関われる

事業会社に転職すると、施策の提案に留まらず実行まで関われる点が魅力です。

 

コンサルの業務は現状分析や戦略提案に重点を置いており、施策が本当に効果的かを体験できる機会はあまりありません。コンサルとして戦略の実行まで伴走する場合もありますが、主導権を握って実行に移すのは、基本的にクライアントである企業の担当者です。

 

一方、事業会社ではプロジェクトに直接関与できるため、提案した施策を実行し、効果を測定しながら改善を重ねられる点がメリットです。施策を実行する過程で得られる実践的な知識や、自らのアイデアを形にする経験は、キャリアアップにおいての評価に繋がります。

 

また、大企業であれば、自分の推進したプロジェクトが世の中に大きな価値を提供することもあり、やりがいを感じられます。

ワークライフバランスを整えやすい

コンサルから事業会社に転職すると、コンサルと比べて仕事とプライベートな時間を両立させやすい傾向です。

 

コンサルは、クライアント企業からの依頼に応じて業務を行う「発注される側」の立場です。納期が厳しいプロジェクトに関わる場合や複数のクライアントを同時に担当する場合は、残業や休日出勤でプライベートな時間の確保が難しい場合もあります。

 

事業会社は自社内で業務を進めるため、比較的スケジュールのコントロールがしやすい環境です。

 

また、急な対応を求められることが少なく、労働時間を調整しやすい企業もあります。
家族との時間を確保したい人や趣味の時間を大切にしたいと考える人にとって、事業会社の働き方は非常に魅力的です。

コンサルから事業会社に転職するデメリット

コンサルから事業会社への転職を検討する際は、転職後のミスマッチをなくすために、デメリットを事前に把握しておくことが重要です。

 

ここでは、コンサルから事業会社に転職するデメリットを紹介します。

年収が下がる場合がある

コンサルは一般的に高収入なため、事業会社に転職すると年収が下がる可能性があります。

 

コンサルは個人で高い成果が求められることも影響し、給与が高く設定されている傾向です。外資系コンサルでは、20代で年収1,000万円を超える場合もあります。
事業会社は、会社全体の安定した経営が重視されるため、コンサルのように高額給与の提示は難しいと言えます。

 

コンサルで高い実績があっても、転職時には業界未経験者として扱われ、転職直後の給与が以前より低くなる場合がある点に注意が必要です。また、事業会社は成果が直接給与に反映されることが少ない点にも、ギャップを感じる人がいるでしょう。

 

コンサルと事業会社では評価基準・給与体系が異なるため、コンサル時代と同じ水準の年収を維持するのは難しいと言えます。しかし、自身の長期的なキャリアアップを目指し、一旦年収が下がることをふまえたうえで、事業会社への転職に挑戦する人も多くいます。

異動・転勤の可能性がある

事業会社には、異動や転勤のリスクがあることもデメリットの1つです。

 

コンサルは基本的にプロジェクトベースで仕事を進めるため、勤務地の変更が発生することはほとんどありません。一方、事業会社は社内の人員配置や業績に応じて転勤・異動が発生します。

 

中でも、大手の事業会社は転勤や部署異動が頻繁に行われる場合が多く、生活への影響は避けられません。同じ職種や業界で専門性を高め、一貫したキャリアを築きたいと考えている人にとっては、異動や転勤はデメリットとなることがあります。

 

自分が希望しない部署に異動することもあり得るため、転職を考える際には、事前に企業の異動方針や転勤の有無を確認してください。

社内調整が煩雑になる

事業会社に転職すると、コンサルと異なり、社内調整を煩雑に感じる人もいます。

 

コンサル業界は、企業に対して個人でのやり取りが多く、自分の裁量で業務を進めやすい傾向にあります。しかし、事業会社は企業全体として利益を上げるため、単独の部署だけでなく異なる部門やチームと協力して業務を進めることが必要です。

 

また、事業会社で新しいプロジェクトを提案する際は、複数の部門や上層部の承認が必要となり、決定までに時間がかかることがあります。意思決定プロセスが煩雑で提案した施策のスピーディな実行が難しい点は、コンサルと大きく異なります。

コンサルから事業会社に転職するには

コンサルから事業会社への転職を成功させるためには、十分な準備が必要です。

 

ここでは、コンサルから事業会社への転職を検討する際におさえておきたいポイントを紹介します。

求められるスキルを理解する

コンサルから事業会社への転職を成功させるためには、事業会社で求められるスキルを理解しておくことが必要です。

 

コンサルで身につけられるスキルの中でも、とくに以下のスキルが重視されます。

ロジカルシンキング

事実やデータを基に論理的に考える力です。

 

論理的な説明ができれば、他部門と連携する際の合意を得やすくなります。

クリティカルシンキング

問題の本質を見抜くため、物事を批判的に捉えて考える思考法です。

 

前提に惑わされず、自社の課題を適切に評価し、柔軟にアイデアを出せます。

問題解決能力

潜在的な問題を発見し、効果的な解決策を提示・実行する力です。

 

自社の枠を超えて業界全体を見渡し、中長期的な成長戦略を策定できます。

 

求められるスキルを理解しアピールすることで、企業が自分を採用するメリットを明確にでき、転職の成功に繋がります。

志望企業の社風や方針を見極める

コンサルと事業会社では、働き方や組織文化が大きく異なる場合があるため、見極めが重要です。志望企業の社風や方針を事前にリサーチしておきましょう。

 

社風について、役職に関係なくチャレンジし意見できるフラットな事業会社もあれば、伝統的で上限関係に厳しく安定した業務遂行を求める事業会社もあります。

 

社風は社員のモチベーションや働きやすさに直結するため、企業の公式サイトや企業のSNSなどを通じて情報収集するのがおすすめです。

 

また、企業方針も社員のモチベーションに影響を与えます。

革新的な技術の導入や開発に力を入れる企業や、安定成長を重視する企業などさまざまであるため、公式サイトやプレスリリースを確認してください。

 

社風や企業方針を見極められると、転職後に感じるギャップを最小限におさえられ、満足度が大きく変わります。

転職エージェントを利用する

コンサルから事業会社への転職といった異業種への転職の場合、転職エージェントの利用がおすすめです。

 

志望する業界に特化した転職エージェントであれば、企業の採用ニーズや求められるスキルについて、具体的にアドバイスしてくれます。

 

また、非公開求人を紹介してもらえるので、企業の選択肢が広がります。

 

転職エージェントによっては内定後もサポートを続けてくれ、入社日の日程調整や年収交渉といった企業に直接言いづらいことも、間に入って対応してくれる点も心強いポイントです。

 

転職エージェントをうまく活用して、転職を効率よく進めましょう。

まとめ

この記事では、事業会社とコンサルの違いについて解説し、コンサルから事業会社に転職するメリット・デメリットについて解説しました。

 

コンサルから事業会社への転職を成功させるには、経験豊富な転職エージェントのサポートがおすすめです。

 

適切なサポート受けられるため、自分に合った事業会社へ転職したいと考えている人は、ぜひ転職エージェントを活用してください。

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