業界情報

需要急増中のGX人材とは|事例を交えて求められる理由と転職成功のポイントを解説

目次

近年、転職市場におけるGX人材の需要は急速に高まっており、今後もさらに拡大すると予想されています。

 

一方で、新しい分野であるGX領域の経験を持つ人材は、まだ少ないのが現状です。
そのため、直接的な経験がなくても、これまで培ったスキルや経験が評価されて転職に成功した事例は多数あり、未経験者にも転職のチャンスは大いにあります。

 

今回は20年以上もヘッドハンターとして活躍され、多数の実績を持つMWH HR Products株式会社 エグゼクティブコンサルタントの桑原 雅彦氏にGX人材が求められている背景や転職動向について伺いました。

GX人材とは

GXとは「グリーントランスフォーメーション」の略です。

 

GX人材とは、脱炭素やカーボンニュートラルを加速させ、環境・社会・経済を持続的に発展させる、いわゆる「サステナブル経営」の推進を担える人材を指します。

 

これまで、人材像が曖昧で分かりにくい部分もありました。
しかし、GXは国としても欠かせないテーマとなっており、2024年には経済産業省が主導して官民連携組織「GXリーグ」が設立され、明確な定義づけも行われました。

 

具体的には、次の四つの軸で定義されています。

 

・温室効果ガスの排出量を計算する「アナリスト」
・CO2削減の戦略を立案する「ストラテジスト」
・排出量削減を実現する技術開発を担う「インベンター」
・関係者との交渉や取り組みを推進する「コミュニケーター」

 

GX人材へのニーズは年々上昇中

現在、国としても経済産業省を中心に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定し、さまざまなプロジェクトを立ち上げています。

 

また、グローバル市場においてもGX関連の技術や製品の競争が激化する中、企業もビジネスチャンスを掴むために、施策に乗って取り組みを進めようという動きが加速しています。

 

実際、弊社へのご相談においても、サステナブル経営に対応できる人材のスカウトや紹介のご依頼は、この2〜3年で増加しています。

 

例えば、専門商社や半導体製造装置メーカーから、「サステナブル経営を推進する部門が現状ないため、その立ち上げを担える責任者を紹介してほしい」とご相談をいただいたこともあります。

 

また、コンサルティングファームは多方面で自社コンサルタントを大量採用していますが、その一つの流れとしてサステナビリティ部門のコンサルタントを紹介してほしいというニーズが増えている実感があります。

 

さらに、自動車メーカー、電機メーカー、化学品メーカー、オートバイメーカー、商社など、業界を問わず様々な企業でサステナビリティ推進を担うGX人材の需要が高まっています。

GX・サステナブル関連の転職事例

GX人材の定義は確立されつつありますが、自社に必要な人材像を明確にすることや、要件に合致する人材を見つけることは容易ではありません。

 

その中で、業界をまたいだ転職や、業界経験がなくてもGXやサステナブル関連の仕事に転職する事例も増えてきています。

メーカーからITコンサル会社へ転職

例えば、大手IT企業がGXコンサルティングにビジネスチャンスを見出して新たに部門を立ち上げることになり、メーカーで生産技術や経営企画、工場のシミュレーション等を担当していた方が、ITコンサル会社に転職した事例があります。

 

現在弊社でも、複数のIT企業からGX関連のコンサルタントの求人をお預かりしています。

 

エネルギー、電気自動車業を経て総合商社へ転職

エネルギー業界でガス事業の買収に携わった後、電気自動車業を経て、総合商社の再生可能エネルギー事業におけるM&AやPMIを担当するポジションに転職した事例もあります。

 

コンサルティングファームやメーカーから金融業界へ転職

銀行や証券などの金融業界でも、自社でサステナブルのビジネス推進する動きが進んでおり、コンサルティングファームでサステナブル戦略の立案に携わっていた方や、メーカーでIRを担当していた方が転職した事例もあります。

 

このような他業界からGX人材として転職するケースは、今後さらに増加していくことが予想されます。

 

コンサルティングファームから小売業界へ転職

小売業にも環境マネジメントというテーマがあり、その推進役としてコンサルティングファームでのサステナブル戦略立案の経験を有する方が小売業に転職されたケースもあります。

 

技術者としての転職事例

事務系だけでなく、エンジニアの需要も高まっています。

 

例えば、自動車業界では電気自動車向けのユニット設計開発へのニーズがあり、工作機械メーカーでモーター開発をしていた方が転職に成功した事例もあります。

 

また、建設や不動産業界においては、脱炭素への対応が求められており、建物の設備設計に精通し、環境性能の定義ができる技術者が転職したケースもあります。このように、GX人材は多様な業界から求められています。

 

GX関連の転職動向

GX関連の求人は確実に増加していますが、GX人材としてキャリアを築こうとする人はそれほど多くありません。

 

逆に言うと、転職のチャンスは非常に大きいと言えます。

 

ニーズは急増しており、必ずしもGX人材に完璧に一致する経験やスキルがなくても転職できるチャンスは大いにあります。今後も成長が見込まれる非常に有望なマーケットであり、自身のスキルや技術を活かしてチャレンジしたい方には、刺激的で魅力的な分野だと思います。

 

また、GXは新しい領域であり、GX人材を育成できるような企業は、現状ではほとんど存在しないと思います。そのため、ご自身で勉強する必要もあります。

 

GXに関するEラーニングや教育コンテンツは、さまざまな教育サービス会社から提供されており、GXに関する基礎的な知識は簡単に学ぶことができます。そのうえで、入社後には実務を通じて実績を積み上げていくことが重要です。

 

転職エージェントの活用で、想像もしないキャリアへの扉が開けることも

数多く転職手法がある中で、転職エージェントを活用するメリットの一つは、自分では気づかなかった新たな可能性を見つけられることです。

 

特にGXの領域では、転職事例でもご紹介したように、意外な経験やスキルが活きることがあります。

 

コンサルタントと話してみることで、全く考えてもいなかったGX関連の仕事で、「経験を活かせる」と気づけることもあります。GXという新たな領域でのキャリアにつながるきっかけが、生まれるかもしれません。

 

また、コンサルタントは日々業界動向をチェックしており、GX人材がどの業界や企業で求められているのか、具体的な情報もお伝えできます。

 

さらに、現在総合商社や自動車業界、自動車メーカー、オートバイメーカー、IT業界のSIer、コンサルティングファームなど、さまざまな企業からGX関連の求人を預かっています。GX分野での転職を検討している方には、具体的な求人情報を紹介することも可能です。

 

GX分野に興味をお持ちの求職者の方へ

私はヘッドハンティングを中心に転職支援を行っています。

 

経営者から直接ご相談をいただくこともあれば、私から会社の将来を見据えて提案することもあります。

 

特にGXに関しては、具体的なプロジェクトがまだ進んでいないケースも少なくあません。
そのため、求人が出ていない場合でも、GX関連の仕事に活かせそうなスキルや経験をお持ちの方がいらっしゃれば、企業にアプローチして売り込むことも可能です。

 

キャリアの棚卸しからサポートいたしますので、「GX関連の仕事に興味はあるけれど、転職できるか、自分のスキルが通用するか不安」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

また、現時点で転職を考えていないけれど、GXに関する情報収集をしたいという方のご相談も大歓迎です。

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